【賃貸オーナーさん必見】アパート塗装にかかる費用とポイントとは?

初めて塗装工事をご検討の方へ

賃貸アパートを所有して10~20年経つけど、そろそろうちも外壁塗装をした方がいいのかと検討されてるオーナーさんもいるかと思います。

いつかはやらなくてはいけないとわかっていても、費用面が心配ですよね。

そもそも、アパートの外壁塗装にはいくらかかるのか、本当に高額な費用をかけてまでやる必要があるのかと思いますよね。

今回はそんなオーナーさんに向けて、アパートの外壁塗装の費用と合わせて知っておくとお得なポイントなどご説明していきます。

アパートの塗装費用の相場

アパート塗装にかかる費用は200~300万円

一般的な2階建てアパートの場合、200~300万円(500㎡)が外壁塗装費の相場です(防水工事を含まない塗装のみの場合)。

またRC造アパート大規模修繕(3~4階建て)は規模にもよりますが、付帯工事を含め500万円~1,000万円程度要します。

しかし、上記費用はあくまで参考になります。同じ2階建てアパートでも、塗装面積が広かったり、劣化具合によっては下地調整に時を要するなど、想定以上に費用がかかる場合もあります。なので、ご自身のアパートの正確な塗装費用を知りたい場合は、業者に見積りを取ることをおすすめします。

塗装費用の内訳

塗装費用の内訳は、主に「塗料代」「足場代」「人件費」プラス施工業者の利益で成り立っています。

また内訳としては、「塗料代」約20%「足場代」約20%「人件費」約30%、そして「利益」約30%です。1

あくまで目安ですが、業者から見積り取得をした際に上記の構成比から大きくずれていないか確認すると、見積りの妥当性をより正確に判断できるでしょう。

「塗料代」は塗料のグレードで変わる

塗料のグレードによって塗料の費用が変わります。

一概に塗料と言っても多くの種類があり、その種類によって期待耐候年数(塗料の持ち)や性能に違いがあります。当然ながら、期待耐候年数が長い塗料の方が、塗料自体の金額が高いので、塗装費用も高くなります

塗料の樹脂特徴期待耐候年数価格(1缶あたり)※
無機ハイブリット無機と有機のハイブリッド型で高い耐候性を持つ。塗料の劣化要因である紫外線・雨・熱から建物を守る。約18年50,000~120,000円
ピュアアクリル高耐候性、高弾性を有し、防水性に非常に優れた塗料。ひび割れによる水の浸入を防ぐ。約15年50,000~70,000円
無機配合型フッ素フッ素塗料に無機成分を配合し高い耐候性を持つ。塗料の劣化要因である紫外線・雨・熱から建物を守る。約16年40,000~100,000円
フッ素耐候性を優先する方におすすめ。長期間にわたり、建物を保護する。約12年40,000~100,000円
光触媒汚れ防止を優先する方におすすめ。太陽光と雨の自然の力でセルフクリーニング効果がある。(光触媒効果)約12年20,000~50,000円
シリコン一般的によく使われる塗料で、価格と機能のバランスが良い塗料。約8年15,000~40,000円
ウレタン低価格で、定期的に塗り替えを楽しみたい方向きの塗料。約6年5,000~20,000円
アクリル低価格で、定期的に塗り替えを楽しみたい方向きの塗料。約4年5,000~15,000円

※塗料1缶あたりの金額。塗布量(㎡あたり塗ることができる量)も塗料によって差があります。また塗料代の他に諸費用が入り、外壁塗装全体の金額。
※塗料の価格はメーカーや業者によって異なります。

アパートの塗装は200~300万円と決して安いとは言えません。なので、安価な塗料で済ませるよりも、期待耐候年数が高いものを選び、次回の塗装までの期間を長くあける事によって結果的にランニングコストを抑えることができます。

【足場代】足場代の相場は600~800円/㎡

アパート塗装の中で20%を占める足場代ですが、相場としては600~800円/㎡です。

足場代については、こちらの記事で詳しく書いているので参考にしてみてください。

【人件費】職人の工事に対して発生する費用

アパート塗装の中で30%を占める施工費。これは、工事を行う職人に対して発生する費用のことです。

基本的には、「飛散防止ネット」「高圧洗浄」「養生」は全ての塗装工事の場合もかかる費用で、費用相場がある程度決まっています。「付帯塗装工事」は、塗装する箇所によって費用が異なります。

また、アパートの塗装工事は戸建ての塗装工事と違い、入居者の方に対する様々な調整業務などが多くなるので諸経費が高くなる傾向にあります。

知っておくべきポイント

必ず相見積りを取ろう

上記で金額をお伝えしましたが、あくまで相場です。

業者に見積りを依頼すると、業者が実際にアパートに来て、外壁の「現地調査(診断)」をします。実際の現場を見て、建物の状態や塗装面積を測ったりします。
そしてその診断結果をもとに、塗装工事の見積もりを業者が出してくれる、という流れになります。

ここでのポイントとしては、見積りを最低2社依頼することをおすすめします。

相見積もりについては、こちらの記事で詳しく書いているので参考にしてみてください。

必要な工事・不必要な工事の見極める

業者によっては、こちらの要望以外の工事を提案してくることもあります。

先程相見積もりをおすすめしましたが、金額はもちろんのこと工事内容を比較するためにも重要です。A社で提案された工事内容が本当に必要なのか、B社に聞いてみましょう。

また、予算を超えたとしても行った方が良い工事があります。

それは「足場を立てる必要がある塗装工事」です。アパートを塗装する際の足場代は塗装費用の20%を占めるので、足場を立てるならまとめてやった方が費用対効果が良いという結論に至ります。

今回は必要ないかも?と思っている工事内容が入っていた時は、上記のような理由があるのかもしれないので、業者に確認してみましょう。

塗装でアパートの入居率を上げる方法

外観を綺麗にして入居率を上げて、利回りをよくしたいと思いますよね。

もちろん、外壁塗装を行い綺麗な外観にするだけでも少なからず入居率は上がります。
しかし、色やデザインで外観を工夫し、より入居率が上がったという物件があるのも事実です。

アパート塗り替え時のおすすめの色、配色、またデザイン塗装の事例をご紹介していきます。

入居者層を知ること

入居率を上げるためには、入居者層を知り、その上でその層が好みそうな色やデザインにする。

例えば、ピンクや黄色を使ったポップな色味や少し派手なデザインは学生受けはするかもしれませんが、年配の方には敬遠されがちです。反対に、ブラウンやベージュ1色を使った外観は年配の方には落ち着いて良い印象を与えるかもしれませんが、学生には地味に感じてしまうかもしれません。

オーナー様のアパートの入居者層は男女どちらで、年代は何歳くらいで、家族が多いのか一人暮らしが多いのか まずそこから調査しましょう。

アパートにおすすめの色・配色

現在の人気色としては、無彩色の白やライトグレーを基調に、対比する色を1階または2階部分に入れ、メリハリをつけたデザインです。

全体的にベージュ系やブラウン系の同系色でまとめるのもいいですが、このようにコントラストを付けた塗り分けにしていると、スタイリッシュで少しオシャレな印象になります。

デザイン塗装でさらにオシャレに

他のアパートと差別化を図る方法として、単純に色で塗り分けをするのではなく、外壁にデザインをつけた「デザイン塗装」と呼ばれる塗装方法もあります。

まとめ

・アパート塗装にかかる費用の相場は、200~300万円(2階建てアパートの場合)
・塗装費用の内訳は「塗料代」約20%、「足場代」約20%、「人件費」約30%、「利益」約30%
・見積りは必ず相見積もりを取り、費用の妥当性を探る
・入居率を上げる方法として、入居者層に合った色やデザイン塗装で外観を工夫してみるのもおすすめ

まずは上記のポイントを踏まえて、アパート塗装の参考にしてみてください。

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