今や8割の家がスレート屋根ですが、この屋根材は日本瓦と違い日々劣化し、10年もすれば塗装が必要な時期となります。
しかし、屋根を塗装するとなると決して安くはない費用がかかります。
さらに、屋根を見る機会もあまりない為劣化状況が分からず、「本当に屋根塗装が必要なのかな?」と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、スレート屋根を塗装工事する際の費用相場、塗装のタイミング、家を長持ちさせるコツなどをご紹介していきます。
屋根塗装を行う理由
まずは、なぜ定期的な屋根塗装が必要なのがをご説明致します。
皆様はスレート屋根が何かをご存知でしょうか?その主成分はなんと『セメント』でできています。
石綿も混ぜられており、その厚みは4.5mmととても薄い為軽量で、建物へ負担をかけず、地震にも強いのが特徴です。
一方、寒さには弱く、北海道や東北などの寒い地域ではあまり使われません。
しかし、主成分がセメントの為、水分を吸収してしまいます。つまり、塗膜で保護しない限り防水ができない屋根材なのです。
そのため経年劣化やひびで塗膜の防水性が落ちてしまうと雨水が侵入し、雨漏りに繋がる可能性があります。
ですので定期的に屋根塗装を行い屋根やお家を守っていく必要があるのです。
※スレート屋根の下には野地板や防水シートがあるためすぐに雨漏りが発生するわけではありません。「今すぐ塗装を行わないと大変なことになりますよ」といったセールストークには十分注意してください。
スレート屋根塗装工事の費用相場
続いて、スレート屋根の費用相場を解説いたします。
スレート屋根の工事方法は
- 屋根塗装
- カバー工法
- 葺き替え工事
の3種類あります。
それぞれの費用相場について解説していきます。(※一般家庭の屋根面積50~80㎡,足場代込み)
屋根塗装
一番オーソドックスな工事方法であり費用相場も40~60万円と他に比べるとお手頃な工事方法です。
カバー工法
屋根カバー工法とは、古い屋根の上に新しい屋根をかぶせる施工法です。
屋根カバー工法は既存の屋根の上から新しい屋根材を被せる為、廃材の処分費等のコストも抑えることができ、その撤去費用と工期を抑える事ができます。
カバー工法の費用相場は80万円~
新しい屋根材を貼り付けるので塗装工事に比べると高くなっています。
葺き替え工事
元々の屋根材を撤去し、状態に応じて新品の屋根材を取り付ける工事です。
カバー工法と違い既存の屋根材は撤去するので費用相場は一番高く100万円~です。
屋根・外壁塗装の費用について詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
屋根の劣化状況を確かめよう
スレート屋根に塗装が必要なことはご理解いただけたかと思います。そうすると気になるのは屋根塗装を行うべきタイミングですよね。しかし屋根は高い所にあるためなかなか自力では確認の難しい場所です。そんな屋根のチェック方法をお伝えいたします。
パターン1. 一般的な塗り替え時期
外壁塗装業界では塗り替えに最適な時期は10年前後と言われています。もちろん立地やお使いの塗料によって差はありますが、前回の屋根塗装から10年経っていると防水機能やひびなどの劣化も進み塗り替えが必要な時期といえます。
しかし正確な事は業者を呼ばない事には分からないので10年前後になりましたらプロの塗装業者に調査してもらいましょう。「別に塗装が必要ないのに必要ですって騙されそう」と言った不安もあるかと思いますが、必要ない場合は必要ないと伝えるのがプロの業者です。また、屋根の状態の写真や動画を元に、どの部分にどう必要なのか、または必要ないかを説明してくれるので安心してください。それらをしないような業者は怪しいと思っていいでしょう。
パターン2. 高台から双眼鏡で
屋根の状態を高台から双眼鏡で見るという方法もあります。高台がない場合は地上やベランダから見れる範囲で見るという方法もあります。
そこでチェックして頂きたいのが
- 色褪せ
- 剥がれ
- ひび割れ
- カビ・コケの発生
- 留め金具や釘の浮き
この4つです。
無理してみようとするのは危険なので、無料で見てくれるプロの塗装業者を頼りましょう。ただし、塗装する気が全くないのに無料だからと依頼するのは失礼ですので辞めましょう。
外壁の劣化状況チェックはこちら
長持ちをさせるために
屋根や、家全体を長持ちさせるためには『定期的なメンテナンス』が必要です。
定期的に塗り替えを行うことで家全体が長持ちし、お金の節約にもなります。
適切な時期に屋根塗装を行い、大事な家を守っていきましょう。
まとめ
今回はスレート屋根に焦点を当てての費用相場と塗装時期のお話でした。
適切な時期に屋根塗装を行うことで家の寿命が延び、見た目も綺麗になり、雨漏りなどの不具合から守れます。あまりに放置をしていると屋根塗装ではなくカバー工法や葺き替え工事になり費用も多くなってしまいます。
そうなる前に定期的なメンテナンスをして大事な家を守りながらお金も大事にしていきましょう。