外壁塗装は防水効果によって雨風の影響を抑えて、住宅の耐久性を維持してくれる役割を担っています。
特に前の居住者の履歴がわかりづらい中古住宅には施工をおすすめします。
中古住宅に外壁塗装が必要な理由
中古住宅でより長く、安心して暮らすためには外壁塗装は必要です。
住宅の塗装を行うことで、防水効果を施すことができるからです。雨水が外壁の構造内へ浸透しないので、壁内部の骨組みが腐食しなくなります。
塗装に使用されてる塗料の耐久年数は、約10年~15年です。耐久年数を過ぎると防水効果が薄れ、雨漏りなどの原因となる可能性があります。そのまま放置すると住宅の耐久性も危うくなっていきます。
そのため住宅の塗り替えは10年に1回を目安に行うのが一般的になります。
また、中古住宅の場合は前回の塗り替えから10年以上経過していたり、前の持ち主が塗り替えを行っていなかった場合があります。
中古住宅購入時に外壁塗装するのがおすすめ
外壁塗装は中古住宅を購入後、入居してから行うのではなく、中古住宅の購入時(入居前)に外壁塗装をするのがおすすめです。
各種情報を確認しやすくなる

中古住宅の購入時であれば、外壁塗装に関する情報を確認しやすいです。
外壁塗装は中古住宅の購入後でも行えますが、必要な情報を揃えるのに時間がかかるため、購入する際に書類確認や不動産への相談を行うのが最も手軽で円滑です。
塗り替えをする際は「外壁塗装歴」「住宅履歴情報」「建物状況調査」の3つを調べておきましょう。
外壁塗装歴 → いつ外壁塗装をしたのか、過去に何回外壁塗装を行ったのかが分かります。
住宅履歴情報 → 住宅の造りや性能、建築後にはどのような点検や修繕が行われて、リフォームが実施されたのかなどの内容が記録されています。
建物状況調査 → 国土交通省が定めた講習を修了した建築士が行う調査になります。
綺麗な外観の家で新生活を始められる
中古住宅を購入した時点で外壁塗装を行えば、新築のような綺麗な外観の家で、気持ちよく新生活を始められます。
また使用する塗料によって異なりますが、10年以上メンテナンスが要りません。入居の時期と併せると、再塗装の時期を調整できることもメリットのひとつです。
塗料のニオイや窓の開け閉めを気にする必要がない

塗装工事は家の周りに足場を組み、窓に養生シートを貼ります。
住み始めてから塗装工事をするとなると、養生シートで窓を覆ってしまうため、窓が気軽に開閉できなくなる恐れがあります。
さらに、外壁塗装で使用される塗料には独特のニオイがあります。普段の生活でニオイが気になる方もいらっしゃるため、中古住宅購入の際には入居するタイミングと塗装工事が被らないように調整しておくことをおすすめします。
外壁塗装が必要なタイミング
これから購入する、または購入した中古住宅に塗装した方が良いのか、疑問に思っている方もいいらっしゃると思います。
築年数
外壁塗装の塗り替えの時期は10年に1度です。
築年数を元に塗り替えのタイミングを把握しておきましょう。購入する中古住宅の築年数が10年以上で経っていたら、外壁塗装を検討しましょう。
外壁塗装歴
購入予定の中古住宅に外壁塗装歴があれば、塗り替えが必要となるのは最後の塗装から約10年後の計算になります。
ただし、使用した塗料の種類によっては耐久年数が10年未満の場合もあるので、使用した塗料製品などを確認する必要があります。
劣化状態




築年数や外壁塗装歴に関係なく、以下の劣化状態が見られる場合には塗装は必須となります。
- チョーキング(外壁を指で触ったときに粉が付く現象)
- サビ(外壁の防水性能が劣化していなければ発生しない)
- コケ、藻(外壁塗装の防水性能の劣化が原因)
- 色褪せ(塗料表面の塗膜が劣化し、防水性が低下した状態)
- 塗膜の浮き、剥がれ
- ひび割れ(外壁にクラック「ひび」が入った状態)
これらは劣化のサインで、放置すると塗料の防水性や耐久性が無くなり、住宅自体の劣化に繋がります。
塗装の膨れには、以下の原因が考えられます。
- 外壁のひび割れから外壁と塗膜の間に雨水が侵入した
- 溶剤系塗料が完全に乾燥していなかった
- 下塗りの際、塗りにムラがあった
- 外壁に水分が残った状態で塗装をした
- カビを綺麗に除去しないまま塗装をした
塗装をする前にしっかり下準備をしなければ、耐久年数よりも早く次の塗装をむかえることになり、塗り替え費用が嵩んでしまいます。
塗膜の剥がれは、経年劣化による場合と、施工不良による場合があります。経年劣化による塗膜の剥がれは、塗料の耐久年数を過ぎていて、塗り替えが必要な状況になります。
まとめ
外壁の塗装は必ず必要なメンテナンスです。
中古住宅の全てが同じ問題を抱えているわけではなく、必要となるメンテナンスは住宅によって異なります。
住宅の劣化状況を詳しく把握するためには、30分~1時間前後で現地を見てくれる業者にお願いしましょう。
また、外壁塗装の場合は施工を行う業者の「工事保証」と、塗料メーカーによる「メーカー保証」の2種類が発行される場合があります。
「メーカー保証」と「工事保証」の両方を発行している業者、なおかつ保証期間が5年以上ある業者がおすすめです。
ただし、中古住宅の場合は保証書が発行されないケースも多いので、事前に確認した方がよいでしょう。