一般的な住宅の大きさである30坪の場合100万円前後が外壁塗装工事の平均費用となります。
大きな費用が掛かる外壁塗装なので、工事も不備がないのが望ましいです。仮にあとから不備が出てきた場合も、修理費用の負担はなるべく抑えたいですよね。
今回は、「リフォーム瑕疵保険」について解説します。
外壁塗装のリフォーム瑕疵(かし)保険のポイント
*リフォーム瑕疵保険に入れるかは業者による
*保険料を支払うのは業者ではなく、発注者
*外壁塗装の保証期間は一般的に1年間
*業者の工事保証も確認しよう
瑕疵(かし)保険とは?外壁塗装に使えるのは「リフォーム瑕疵保険」
瑕疵(かし)保険とは、契約に従って行われた工事に不備があった際、補修費用を保証してもらうための保険になります。
さらに、施工が問題なく行われているかを、第三者が確認するので、工事の質は良くなると言えます。
万が一、不備が見つかった場合に業者が倒産していた場合でも補償してもらえるので、業者独自の工事保証より安心になります。
瑕疵保険の加入は、新築の場合は必須ですが、外壁塗装工事の場合は任意で「リフォーム瑕疵保険」に加入することができます。
ただし、加入の手続き等をするのは業者なので、そもそも依頼した業者が「リフォーム瑕疵保険」を使える業者でないと、加入することが出来ません!
業者が「リフォーム瑕疵保険」に加盟するためには、
「建設業法による建設業許可を受けている」
「業者登録申請時までに継続して3年以上リフォーム工事業を営んでいる」
「リフォーム工事の実施件数が直近3年以内に5件以上ある」
といった審査があるので、リフォーム瑕疵保険に加盟していれば安心できる業者と判断してもよいでしょう。
瑕疵保険の種類とは
保険を取り扱えるのは、国土交通省が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」に登録している保険会社のみです。
国土交通省:住宅瑕疵担保履行法および住まいの安心総合支援サイト
現在、「リフォーム瑕疵保険」を販売している法人は5つあります。
法人名 | 商品名 |
---|---|
株式会社住宅あんしん保証 | 【あんしんリフォーム工事瑕疵保険】 |
住宅保証機構 | 【まもりすまいリフォーム保険】 |
日本住宅保証検査機構 | 【JIOリフォームかし保険】 |
ハウスジーメン | 【住宅かし保険】 |
ハウスプラス住宅保証 | 【リフォーム工事瑕疵担保責任任意保険】 |
瑕疵保険は、加入の手続き等をするのは塗装業者であるが、保険料を支払うのは発注者本人となりますので注意が必要です。保険料は工事費用に上乗せする形になります。
また、業者が倒産した場合以外は、業者に補償金が支払われ、補修することになります。
リフォーム瑕疵保険の料金や補償内容は?
リフォーム瑕疵保険にかかる費用や補償内容を詳しく見ていきましょう。
保険料は塗装工事の費用によって変動しますが約3~5万円が一般的でしょう。
内訳として保険料に加えて、工事の立会い検査の費用が約15,000円ほどです。
参考までに、塗装工事にかかる費用が150万円だった場合の保険料を保険会社で比較するとこのような費用感になります。
;株式会社住宅あんしん保証 【あんしんリフォーム工事瑕疵保険】
保険料 案件ごとに見積もり 支払い限度額 1000万円
;住宅保証機構 【まもりすまいリフォーム保険】
保険料 39140円 支払い限度額 200万
;日本住宅保証検査機構 【JIOリフォームかし保険】
保険料 37000円 支払い限度額 200万
;ハウスジーメン 【住宅かし保険】
保険料 40740円 支払い限度 200万
;ハウスプラス住宅保証 【リフォーム工事瑕疵担保責任任意保険】
保険料 電話でのお問い合わせ 支払い限度 リフォーム工事 瑕疵担保責任 任意保険
リフォーム瑕疵保険の補償内容
続いて、リフォーム瑕疵保険の補償内容になります。ここでは、外壁塗装工事のみを行った場合について解説していきます。
外壁に関するリフォームで瑕疵保険の対象になる不備は、主に以下の内容になります。記載方法は保険会社によって異なりますが、塗料の剥がれや防水機能の不備等が保険の対象です。
1. 外壁塗膜
2.外壁に設置されたタイル
3. 防水層の新設または撤去を伴う屋根または外壁工事
リフォーム瑕疵保険の保証期間
注意しなければならないのは保証期間になります。
一般的な工事部分で保証期間は1年が基本です。日常的に雨風にさらされる外壁は少なからず経年劣化があるためあまり長い期間で保証はされません。
リフォーム瑕疵保険の免責金額
ほとんどの保険には「免責金額」というものが決まっている場合が多いです。免責金額とは、保険金を受け取る際に、自己負担となる金額のことです。なので、免責金額以上の被害でないと、そもそも保険金を受け取ることはできません。
リフォーム瑕疵保険の場合も、免責金額は10万円になります。
リフォーム瑕疵保険のメリット・デメリット
ここまでリフォーム瑕疵保険の内容を解説してきましたが、リフォーム瑕疵保険のメリット・デメリットも見ていきましょう。加入を考えている方は要チェックです。
メリット
・第三者が工事の進行を検査してくれる
・万が一業者が倒産しても修繕費が保証される
・工事に対して、一定の品質が確保できる
デメリット
・保険料が高い
・保証期間が短い
・検査が入るので工事期間が延長しやすい
リフォーム瑕疵保険がおすすめなのはどんな人?
内容を理解した上で、こんな人におすすめです。
業者の工事保証に満足がいかない
納得のいく塗装工事の保証を提示してくれない業者は、瑕疵保険にも加盟していない可能性があります。このような事が後々発覚し、慌てない為にも複数業者に相見積もりを取り、保証に関しても確認しておくと安心です。
下請け業者なども関わり、責任の所在が不透明になりそう
業者によっては、塗装工事を下請けの塗装職人が行う場合もあります。このような場合は、第三者によって工事をチェックしてもらえるのは、工事の品質が上がるので安心です。
工事費用が高額
平均的な外壁塗装工事は100万円前後ですが、それを大幅に上回る場合は、不備があった際の補修費も高くなります。業者が補償してくれる額を超える可能性もあります。このような事にならない為にも、リフォーム瑕疵保険に加入を検討しましょう。
業者自身が外壁塗装工事に対して保証している場合もある
業者によっては工事保証を自社で行っているところもあります。リフォーム瑕疵保険は業者に加入できるか異なるので、まずは業者に「万が一の時は保証はあるのか」を確認しておくとよいでしょう。より良い業者であれば、丁寧に答えてくれるでしょう。
まとめ
*見積もりは複数社で取りましょう
*トラブルを避けるためにも、保証に関して確認しておくことが、重要になります。