今回は、「錆止め塗料」についてご説明していきます。錆止め塗料とはどのような塗料なのかご存知でしょうか?
錆が発生する理由
錆の原因
付着した水に酸素が加わることによって、錆が発生します。
雨が多い梅雨の時期は錆の原因となる水が付着しやすくなるため、梅雨の季節は特に錆びができやすいと言われています。
錆を放置してはいけない
錆びついた箇所を放置していると錆の徐々に広がるので、錆は絶対に放置してはいけません。
錆は鉄の強度にも影響を与えるため、劣化を加速させることにも繋がります。
錆止め塗料
金属が腐食するのを防いでくれる塗料
錆止め塗料を塗布することが、金属が腐食するのを防ぐ効果が期待できます。
錆止め塗料は、顔料・溶剤・樹脂・添加物などが主成分としており、錆止め効果がある顔料などの働きで、錆の原因となる水と酸素を除去することで、金属の腐敗や錆を防ぐことができます。
錆が発生しない環境づくりをする塗料
錆止め塗料は発生した錆の進行を止めるのではなく、事前に錆が発生しないように対策として役立つ塗料です。
劣化した鉄が錆びつきやすくなった、そんな時に錆止め塗料を塗布しておくことによって、金属が腐食する環境を生み出さないようにすることが期待できます。
錆止め塗料の効果
空気中の酸素から鉄を守る
錆の原因である酸素は、日常で気をつけるのは難しい存在です。
そこで酸素から鉄の表面を守る効果を発揮してくれるのが、錆止め塗料になります。
錆止め塗料を塗布することで鉄の表面がしっかり保護されます。保護されている状態の鉄は酸化しにくく、錆も発生しにくくなります。
屋根や外壁にも使われている錆止め塗料
住宅の屋根や外壁に金属系の材質が使用されていると、錆止め塗料を使います。
屋根は常に雨や風にさらされ、錆やすくなります。
錆止め塗料を使用後、その耐用年数はおよそ5年と言われています。
錆止めの種類
合成樹脂系
合成樹脂系は、油性系と比較すると膜が薄く防錆効果が多少劣りますが、乾燥が早く綺麗に仕上がります。接着性・防食性・耐久性などが優れているので、バランスのよい錆止め塗料です。
油性系
油性系は、塗装した表面が厚くなるという特徴があります。その厚い層は、酸性雨や紫外線などに強く、錆を防ぐ効果が最も高い種類です。一方で、層が厚い分、乾燥させるまでの時間が必要になるので注意が必要です。
エポキシ樹脂系
エポキシ樹脂系は、合成樹脂・油性系に比べると紫外線に弱いので、屋内使用に向いています。他の種類に比べて、錆を防ぐ効果は低めだが接着性や耐久性が良いのが特徴になります。
錆止め塗料の色
基本は3色
錆止め塗料の基本色は、赤・白・グレーの3色です。
仕上げ塗料によって錆止め塗料の色が変わってきます。
黒や茶色、ダークな色には赤の錆止め塗料を使用します。白やベージュ、明るめの色には白やグレーの錆止め塗料を塗布します。
以前までは赤色が主流でしたが、最近では赤・白・グレーのどの色も使用されています。
錆止め塗料を塗布する際の注意点
下地処理は入念に
錆止め塗料を塗る前に必要なのが、ケレン(下地処理)という作業です。
ケレンとは、錆がある場合には錆を取り除き、錆びていなくても塗料の密着を良くするため傷つけることです。
木材に塗る錆止め塗料の種類に注意
木材が雨風にさらされる環境でならば、防水性に優れた錆止め塗料を選びましょう。木部専用塗料などもありますが、鉄に使う錆止め塗料でも問題ありません。