職業訓練指導員 (塗装科)(しょくぎょうくんれんしどういん とそうか)は、職業訓練指導員免許のうちの1つ。厚生労働省管轄。
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建築塗装においては、国家資格である技能検定制度の一種である『塗装技能士』が塗装に関する十分な技術と能力を有していることが厚生労働省に認定されている最も意味を持つ資格です。その中でも『一級塗装技能士』が塗装技能士資格の最上位となります。
そしてその一級塗装技能士よりもさらに上の資格であるのが『職業訓練指導員(塗装科)』です。
職業訓練指導員(塗装科)というのは、
職業訓練指導員の塗装科の試験に合格することにで各都道府県より交付される免許になります。
塗装指導員というのは、その免許の取得者の総称になります。
ではなぜ、この免許が一級塗装技能士よりも上の資格であるのかというとこの塗装指導員の受験資格の条件にありますが、まずそもそも職業訓練指導員とは何なのかというところからご紹介していきます。
職業訓練指導員
職業訓練指導員(しょくぎょうくんれんしどういん)は、公共職業訓練及び認定職業訓練において、訓練を担当する者をいう。その業務は、公共職業能力開発施設等において、職業のための技能や知識を指導したり、働く人々や産業界が求める教育訓練の内容を的確につかみ、キャリア形成に関する相談支援や教育訓練プログラムにまとめあげる事等である。
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主な職業訓練指導員免許取得方法
※職業訓練指導員の試験は、年に1回行われています。
※試験の詳しい日程は、各都道府県により異なりますので、各都道府県庁のホームページをご覧ください。
職業訓練指導員を取得すると、以下の場所で働くことが出来ます。
全国の公共職業能力開発施設
都道府県が設置・運営している職業能力開発施設
地域における職業能力開発を総合的に行う基盤・施設として、各都道府県が設置・運営している施設です。
そのため、「職業訓練指導員となり、各都道府県に採用されて働く」ということは、原則として、各都道府県の「地方公務員となる」ということになります。
障害者職業能力開発校
障がい者の方に対する職業訓練を実施しています。
職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)
離職された方や在職中の方などを対象に、主に「ものづくり」分野の職業訓練を実施しています。
職業能力開発大学校・職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ)
学卒者などを対象に、主に「ものづくり」分野の高度な職業訓練を実施しています。
「認定職業訓練施設」
事業主団体や職業訓練法人が、「認定職業訓練」(職業能力開発促進法第24条)の規定に基づいて、職業訓練を実施・設置している施設で、職業訓練指導員として従事することができます。
法務省の「矯正施設」で法務技官(作業専門官)として働く
矯正施設(刑務所、少年刑務所又は拘置所)において、被収容者に対する作業教育、職業訓練等の指導並びに作業の安全衛生及び企画等の業務に従事します。
・厚生労働省「指導員になるには?」
指導員になるには? (mhlw.go.jp)(参照2022-11-14)
塗装指導員
職業訓練指導員(塗装科)に合格することにより各都道府県より免許が交付されます。
職業訓練指導員(塗装科)の受験資格を得るには15年の実務経験、または一級塗装技能士の資格を持っていなくてはなりません。
塗装指導員の試験を受けるには、一級塗装技能士の資格がほぼ必要不可欠となります。
一級塗装技能士の資格がなくても試験自体を受けることは可能ですが、15年の実務経験が必要となります。
塗装指導員の免許が持つ意味とは
職業訓練指導員とは、技術を教えるための免許になります。職業訓練校で技能士などを育成するために必要な免許となり、これからの将来を担っていく若者へ適切な指導を行うための所謂塗装の先生と言えるでしょう。
そんな、塗装の先生とも言える職業訓練指導員の免許ですが、一般的に塗装業は資格や免許がなくても、仕事として工事を請け負い施工をすることができます。
その為職業訓練指導員を取得するメリットとしては、先ほど申し上げた免許を持っていないと働くことが出来ない場所で働きたいという意志のある方以外には、正直に申し上げますと資格を取得するメリットはあまりありません。
それでも免許を取得しようとするのは、次の世代へ技術を残していきたい、自分の技術を磨くだけでなくその技術を適切に指導し語り継いでいきたいという仕事に対する責任感や使命感といった意味合いが大きいでしょう。
また、この想いの根本には何よりも外壁塗装を御希望いただいたお客様へ確かな技術で応えていきたいという気持ちがあるのではないでしょうか。
まとめ
職業訓練指導員(塗装科)について、ご理解いただけましたでしょうか。
外壁塗装工事をご検討の際には、一級塗装技能士の資格だけでなく職業訓練指導員の免許を持っているを知ることで責任感や使命感を持って仕事をしている業者なのか見分ける判断材料となり得ます。
一般的には職業訓練指導員という言葉はあまり知られていませんが、今後のより良い塗装業者選びの為に覚えていっていただけますと幸いです。